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Posted by ミリタリーブログ at

2014年01月28日

TT-33トカレフ(発売記念)

さて久しぶりの更新となりますが・・・
8月29日にKSCから待ちに待ったTT-33トカレフが発売されました!(その日にレンチ希望丸が買いました)
それにちなんでトカレフの記事をレンチ希望丸に書いてもらいます!
(以下レンチ兄貴&下の画像はレンチさんではありません)
調べれば出てくるようなことですが書かせてもらいます!



【トカレフTT-33とは】

 Токарев TT-33とは、ソビエト連邦陸軍が1933年に制式採用した軍用自動拳銃です。
正式名称を「トゥルスキー・トカレヴァ1930/33」Тульский-Токарева 1930/33(トゥーラ造兵廠・トカレフ 1930年/33年式)
略してTT-30/33とも呼ばれますが、よく一般的に聞く名前としては、設計者フョードル・トカレフにちなんで「トカレフ」の名前で知られています。
それは、ソ連国営トゥーラ造兵廠の銃器設計者、【フョードル・バシーレヴィチ・トカレフ(Fedor Vasilevich Tokarev)】が1929年に開発した「TT-1930」が原型であります。
1920年代のソ連では、軍用拳銃として旧ロシア帝政時代からの制式拳銃である「ナガン・リボルバー」が用いられていました。
しかし、ナガンリボルバーは大きく重いうえ、ガス漏れ防止機構を備えるなどリボルバーとしては構造が複雑過ぎ、生産性の悪い旧式銃でした(自分は好きですけど)
映画「スターリングラード」で船から逃げようとするソ連兵士を政治将校殿が上から撃ち殺してる場面が有名ですね^^
後は「レニングラード 900日の大包囲戦」でニーナが古参兵にあごの下から突き付けてるシーンとか。
”

話は逸れましたが、ロシアには、第一次世界大戦中からロシア革命による戦後の内戦期にかけて、モーゼルC96やコルトM1911など各国から様々な種類・口径の拳銃が流入し、
装備統一の面からも好ましくない混乱状況にあった。ソ連陸軍はこの問題に対処するため、1928年から軍用自動拳銃開発のトライアルを開始しました。
彼は帝政時代からの歴史がある名門兵器工場のトゥーラ造兵廠に所属しており、この軍からのトライアルに応じ、1929年に自ら設計した自動拳銃を提出しました。
テストの結果、トカレフの自動拳銃はブリルツキー、コロビンなどのソ連国内のライバル拳銃を下して、1930年に「TT-1930」の制式名称で採用されて、1935年まで生産されました。

【トカレフの特徴】

トカレフの設計した拳銃は、アメリカのコルトM1911(コルト・ガバメント)のメカニズムを多く取り入れながら、極限まで単純化を図ったものです。
コルトの特徴であるショートリコイル方式は、強力な弾丸を安全に発射でき、メカニズムも比較的簡素なので、多くの大型拳銃に採用されました。
トカレフもこれを参考にし、ガバメント同様に、銃身全体をカバーする重いスライドを備えており、外見はコルトM1903にそっくりです。
構造の特徴として、自動拳銃の多くは、スライドの脱着時にスライドの位置を固定する「スライドストッパー」という部品を側面に備えています。
通常ならフレーム内側からパーツを充てて留められているものですが、トカレフはスライドストッパーの軸をフレームの反対側まで貫通させて、
露出したストッパーの軸に丸く溝を掘り、そこに小さな板バネ状の割りピンを刺し挟んで留めて脱落を防ぐようにしてあります。(上画像参照) 

また、多くの個別部品を極力一体化する、または可能ならば省略することで、部品点数と組立工数の削減を進めています。
例えば、グリップはネジではなくレバーで内側から留め、またハンマーからシアー、ディスコネクターに至る最重要な機関部までもアッセンブリー化されている等、
生産性を高め、工具無しでもたやすく分解できるようにするための工夫がなされています。
そして、トカレフの特徴は、安全装置(セーフティ)が完全に省略されていることでしょうか。
多くの自動拳銃は通常、手動の安全装置操作レバーを備えています。手動のセーフティを省略した事も少なからずありますが、
それらは黎明期の試行的製品を除けば、多くは撃発機構にダブル・アクション機構を備えており、一種の自動安全装置としての働きを持たせています。
またリボルバー拳銃の場合、近代の製品の多くが安全性の高いダブル・アクション機構装備であり、例外的なシングル・アクション専用の物でも
撃鉄を起こしたまま持ち歩く危険状態はほとんどあり得ないため、安全装置省略が許容されている(この辺りはわかりませんが個人的な推測です)
そんな中、トカレフは敢えて手動セフティの省略にまで踏み切りました。
構造が単純になるので生産性が高まるメリットのほか、酷寒の季節に部品凍結等で発射不能になるリスクを少しでも減らす策でもあり、
この設計は、よく訓練されて銃を暴発させないように扱える兵士等が使用する軍用専用であることを前提としてたからです。

ちなみに、コルト・ガバメントはトカレフ拳銃のようにシアがハンマー・スプリングの力で押さえつけられる構造となっていないため、
落下などの衝撃でハンマーがリリースされやすいが、その欠点を補うために、グリップ・セフティとハーフ・コックがある。
銃が手から離れるとグリップ・セフティがハンマーをロックする構造となっていて、もし落下時の衝撃でグリップ・セフティが動き
ハンマーがロックされていない状態になると同時にハンマーがリリースされても、ハーフ・コックでハンマーがシアに引っかかってとまるため、暴発事故がおきにくいです。

【TT-1930/33】

この単純きわまりない設計のTT-1930を、ソ連軍当局は更に単純化するよう命令しました。この結果開発されたのがTT-1930/33で、
現在よく知られている多くのトカレフはこのタイプの流れを汲むものであります。酷寒の状況ではトリガー回りのパーツが凍結のために破損するがあり、
その際にパーツを素速く交換できるよう、トリガー関連のパーツ一体化等を図り、全体の部品点数も更に削減しているため、
第二次世界大戦における各国の主力拳銃でも最も少ない部品で組み立てられています。また、リアサイトを、TT-1930のV型から、
より狙いやすく角張った凹型の「スクウェア・ノッチ」にしたのも重要な改善の一つです。


【派生形】

後にハンガリーやユーゴスラビアで生産されたトカレフ派生型拳銃(M57)(上左画像)には後から手動セフティやマガジンセフティの追加が行われ
また中国製トカレフ(54-1式)についても輸出型は手動セーフティ装備となっています。
54式拳銃(中国製トカレフ)はオリジナルのトカレフよりも銃口初速が速く、500m/sに達すると言われています。
現在でも中国の国営企業、中国北方工業公司(通称ノリンコ)で製造され、アメリカなど海外市場の民間向けの輸出バージョンもありました。
正式な輸出型は、安全基準を満たすため手動セーフティを追加しており、「54-1式拳銃」として区別されています。
(このセーフティ、とても作りが粗雑で良く抜け落ちたり作動しなかったりした事があったようです)(上右画像)
7.62mm仕様の他、西側諸国で主流の9mmパラベラム弾を使用できる「213式拳銃」もあり、こちらはスライドの指掛け溝が傾斜しているのが特徴であります。(下画像)


とまあ、以上が大まかなトカレフの説明です。
個人的に好きなトカレフの登場する映画はジョン・ウー監督の
「ハードボイルド 新・男たちの挽歌」という映画冒頭で、チョウ・ユンファが両手持ちで撃ちまくってるシーンがあるのですが
そこがすばらしくいいですね。シビれます。というかこの映画は飽きるほど撃ち合いが見れます。オススメです。

では、レンチ希望丸でした!次回をお楽しみに!


本記事は旧ブログ09/02/2013 15:50:36 の再投稿です。  

Posted by ユニフォーム研究会 at 03:06Comments(0)解説

2014年01月28日

56式自動歩槍


いいか!AKじゃなく56式だからな!
今回は私、レンチ希望丸の一番好きな銃、56式自動歩槍について書きます。
多分読んで下さるみなさんはご存じの方の方が多いと思われますがw

【56式の歴史】
56式自動歩槍(簡体字: 56式自动步枪)は1956年から中華人民共和国でライセンス生産されたAK-47Ⅲ型のコピーです。
製造は、中国北方工業公司(ノリンコ:NORINCO社)が製造を担当し、現在までに1,000万から1,500万挺が製造されたといわれています。
ソ連崩壊時にAK-47の生産元が民営化されてからは、中国の独自開発と主張してライセンス料を支払っていません。要するにDVDをダビングしまくって売りさばいている事と同じですね!
この銃は中国人民解放軍全体で使用された他、様々な国の軍隊や武装勢力に供与されました。

※UAZ469B様より補足頂きました。
『最初の頃は中国お得意の違法コピーで本家と揉めて56-1式を製作する時にしぶしぶ正規ライセンスを取得し生産した』
という経緯があるそうです。さすがだね!
補足、誠にありがとうございます。

【基本的な構造&見分け方】
基本的な構造はAK-47のⅢ型をベースとしています。前期生産型はAK-47と同様にフレームを削り出し加工で作っていましたが、
1960年代中ごろ以降の生産型ではAKMと同様のプレス加工に変更されています。
まず56式の最大の特徴は、フロントサイトのカバーです。ソ連を初めとする他の国で製造されたAKはカバーが上部まで達していないのに対して、56式は上部まで覆われ円柱形になっています。
私は写真とかでAKを見分けるときには真っ先にここを注意して見ます。

また、自国向けのモデルは切替軸部の表記が漢字で、輸出モデルは単射がD(単、ダン)で連射がL(連、レン)となっています。
ちなみに、銃口に取り付けられる折り畳み式のスパイク型銃剣が特徴と思われる事が多いですが、重心が前方により過ぎる上、実戦に使える代物ではなかったため
特にゲリラや民兵といった規律が厳しくない集団が使用する場合は、銃身から取り外されていることが多いです。自分の持ってるRSの56式はバヨネットがアルミ製で軽いですが
それが金属になって構えることを考えると確かに重そうです。
このせいなのか輸出型ではオリジナルや東欧諸国製のAK-47/AKMと同じ着脱式ナイフ形銃剣(6kh2)を装着するようになっていることも多いです。

(↓スパイクバヨネットを展開)

さらには、多くのソ連製以外の7.62mm口径のAKがAKMをベースとしているのに対し、56式は比較的古い時点のライセンス生産品であるため、
斜めに切り落としていない銃口(いわゆる竹槍ハイダー)、銃身に対して並行になっていない曲銃床、強化リブの付いていないレシーバー上部のダストカバー、
左右へのふくらみのない下部ハンドガードなど、AKMよりも原型のAK-47に近いデザインをしている部分が多いです(私は好きですが)

上に上げた見分け方は一例で、ゲリラの人たちの手によって改造されたり、手を加えられたりしたものがあり、すべてがこれにあてはまるわけではないです。

【バリエーション】
56式にはバリエーションがあるのですが、代表的なものだけ紹介します。
まず、曲銃床の56式、スイングストックの56-1式


右に銃床を折りたため、ハンドガード、グリップが樹脂製になった56-2式
が各国で良く見られるバリエーションです。


あと一つ個人的に好きなのが、1990年代に登場した56式の廉価版でアメリカ向けの輸出モデルで
木製グリップからグリップサムホールストックに換装、セミオートのみしか射撃不可にした
MAK-90というバリエーションがあります。

面白いことにこの銃はフルオートに再改造して連射していると木製のハンドガードから火が上がりますw
ようつべなどにその動画がありますので、興味のある方は探してみてくださいww
現在MAK-90はフルオートに改造されたりして南米のニカラグアやコロンビア周辺の麻薬組織で大活躍中ですw
詳しく知りたければ、「AK-47 世界を変えた銃(ラリー・カナハー著)」をお読みください。

さて軽く説明しましたが、56式についてのだいたいの説明はこれで終わりです。
ここが間違ってる、なにふざけた事書いてるんだテメェなどご指摘や疑問などございましたら
コメント欄にお気軽にどうぞ。
わかる範囲でお答えさせていただきます。
ありがとうございました。
 
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ポルタです。
というわけで今回は解説記事でした。初の試みで怖い部分もありますが
これからも部員に続けさせていこうと思います。乞うご期待!


本記事は旧ブログ 04/23/2013 03:33:22 の再投稿です。  

Posted by ユニフォーム研究会 at 02:31Comments(0)解説